棋譜はわからないけど…

 棋書を読むのが好きだ。
ただ、将棋とオセロは、棋譜を並べられる程度の腕であるが、囲碁については到底そのレベルではない。
が、囲碁の読み物系の本は、大好きなのである。
最近の新刊で、田村龍騎兵『物語り 囲碁英傑伝』を読んだ。

 当代の囲碁界については、よく知らないが、棋史関係の本を比較的よく読む。
江戸末期の碁所と名人、八段を中心とした、本因坊・井上・安井・林の四家のヘゲモニー争いは、非常に面白い。
キャラが段違いに立っている面々が、これでもか、と、登場するのである。
愚生が一番興味を憶えるのが、井上家の幻庵因碩である。
ちなみに、「侍スピリット」の不知火幻庵とは関係がないが、この幻庵因碩も痘痕面だそうである。
詳しく書けば、本が何冊も書ける程であるので、幻庵因碩が到った悟りのみ著す。

碁ハ運ノ藝也